兵庫県〜香川県をぐるりとドライブ 後編 史跡探訪編
フェリーに車両を載せ、小豆島から姫路へ。
ここから、播磨・丹波・但馬エリアをぐるりとドライブしてみよう。
まずは、姫路港から程近い、世界遺産・姫路城へ。
天才軍師。黒田官兵衛ゆかりの地を巡る
姫路城
豊臣秀吉に仕えた2人の軍師が黒田官兵衛と竹中半兵衛、 通称 「 両兵衛 」。
とくに黒田官兵衛の智謀知略は目を見張るものがあり、秀吉の天下統一は
官兵衛なくしては達成できなかったといわれるほど。
そんな官兵衛が生まれたのが、父・職隆が小寺政職より預かり受けていた姫路城。
天を舞うシラサギのような天守閣と城壁が美しく、安土桃山時代から江戸時代初期に
かけての建築技術を極めた傑作と名高い。
現在は大天守保存修理のためその全景を見ることはできないが、春にはその姿を見ることができる。
廣峯神社
標高約300mの広峰山頂上にある神社。
主祭神は素戔嗚尊(スサノオ ノミコト)。全国にある牛頭天王の総本宮ともいわれている。
官兵衛の 祖父・重隆が備前からこの播磨へ移り住んだ際、
この神社のお札とともに黒田家秘伝の目薬を売ったことで財を築いたといわれており、
黒田家のルーツとして訪れる人も多い。
社殿前に建つ宝篋印塔は室町時代初期に作られた国の重要文化財。
最近ではパワースポットとしても知られるようになった廣峰神社。
神社までの道はハイキングコースとしても人気があり、頂上からは姫路の街が一望できる。
播但連結有料道路経由で朝来市に向かう
日本のマチュピチュと呼ばれる人気スポット 竹田城跡
竹田城跡は山城遺跡としてはまれな完存した形で、トラが伏せているように見えることから
「虎臥城」とも呼ばれている。また、秋から冬の早朝には朝霧が発生することもあり、
雲海に包まれたお城の姿から「天空の城」とも呼ばれる人気の観光スポット。
平成23年度は約9万人だった観光客は、平成25年度には約50万人に急増。
竹田城跡は標高353.7mの山頂に位置し、1443年に但馬の守護大名・山名宗全が築いたとされる。
現在は国史跡に指定され、日本百名城にも選ばれている。
また、映画「あなたへ」のロケ地としても有名。
石垣にある鏡石は触ると願いがかなうといわれており、お土産には鏡石ストラップも。
冬期は車両通行禁止のため、駐車場より40分ほど歩いての登城となる。
道の駅「あさご」
兵庫県内を縦断している国道312号線は、阪神と山陰を結ぶ交通の要所。
道の駅「あさご」は国道沿いにあり、地元の人はもちろん国道を往来するドライバーたちの休憩スポットとしても人気。
食事処では南但馬の郷土料理であるシカ肉料理が味わえる。
日本三大ネギの1つである、〝岩津ねぎ〞は人気のお土産。
寒くなるほど糖度が増しておいしくなるという。
「但馬のまほろば」
竹田城跡から一番近い道の駅である。
近くに西日本最大級の円墳である「茶すり山古墳」があり、駅舎も古墳時代の古代政庁をモチーフにデザイン。
隣接する〝あさご館〞では、発掘された埋蔵文化財の展示や、土器作り勾玉(まがたま)作りなどの体験もできる。
お土産は〝岩津ねぎ〞を使用したラー油やラーメン、スープにドレッシングがずらりと並ぶ。
レストランでの人気メニューは但馬牛の瓦焼き定食(2000円) と但馬牛のステーキ丼(1280円)。
最後に向かうは丹波・篠山 のどかでノスタルジックな街、篠山
但馬から国道427号線を南下し丹波篠山方面へ。
1609年に築城された篠山城を中心に栄えたこの土地は、何といっても昔ながらの城下町が魅力。
また丹波焼の里としても知られ、窯元が約60軒ほどあり器作りなど、伝統工芸を体験してみるのもお薦め。
篠山城は明治6年に取り壊されたものの、二の丸大書院のみ保存された。
しかし、昭和19年に失火により焼失。だが、平成12年に大書院は再建・復元され、かつての姿を取り戻した。
篠山城跡は野面(のづら)積 みの石垣など見どころも多い。
篠山城下町にある河原町妻入商家群は、白壁や 出格子、虫籠窓、杉玉など、当時の面影を残した 商家が約600m立ち並ぶ。
ここは、国の重要伝統的建造物群保存地区にも指定され、昔ながらの街並みが楽しめる。
また、1923年に建てられた旧篠山役場を改築した大正ロマン館は、
特産品の販売のほかレストランもあり休憩するのにぴったりだ。
オススメ記事