北海道 道北林道 自転車ツーリング

トコトン自転車遊びを楽しみたい・・・

 

どんなふうに楽しもうが、人の自由。これは鉄則。だって趣味だもの。自転車だもの。

ということで、70年代に一世を風ふうびしたランドナースタイルだって、先輩方が密かな楽しみとしている山岳サイクリングだって、

いつかはやってみたい。などと思いながら早10年。

バイクパッキングという遊び方が、それらの点と点を結ぶかどうかはさておき、

やっぱり自転車で国内ならどこを走ったら最高に気持ちいいか、と問われたなら、「北海道」と答えるだろう。

 

話は前後してしまうけれど、なんでバイクパッキングで僕らが旅に出るのか? それはそこに未知のフィールドが待っているからだ。

地図を広げて、この道ははたしてつながっているのか、行き止まりなのか、はたまたそもそも自転車で行けるような道なのか……。

それを自分の脚で確かめるために走り出す。他人のインスタグラムを見たところで、VR体験をしたところで、実際に赴かなければ分からないことだらけだ。

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全てが分からないからこそ、その場所、季節にあった装備品を吟味し、自分の技術や脚力と照らし合わせて、準備していく。この過程こそが、昔日の遠足前のワクワク感と似ている。

ついつい今回の装備品を写真に収めたくなったりしてしまう。北海道行きの前日もそんな感じだった。

初めて持って試してみたい用品もあったから。

予定調和の道なんて、つまらない。各地で林道のダート区間もどんどん整備され舗装化が進む中、

話には聞いていたが、北海道にはまだまだロングダートの林道が残っていた。それらのダートをつないだらどんなルートが取れるのか。

そんな旅を考えると、今まで思い描いていた北海道ツーリングともまた違ったものになる。

これから北から冬が少しずつ南下してくるけれど、防寒対策を講じてギリギリまで楽しむのも、

来シーズンに向けてさらなるベスト装備を準備するもあなた次第。

自分だけの冒険自転車旅へ踏み出すために、ちょっとした知恵と勇気と想像力をパッキングしよう。

 

自転車ツーリングアイテム

前号でテント用品などを紹介したが、早速さる先人から「タープとフライの両方なんていらないんじゃないの?」とツッコミが入った。

雨の心配がなく(程度にもよるけれど)、虫だけ防げば良いのなら、カヤとタープの組み合わせでも十分。

フライは別売のものもあるので、どんなふうに使うかを考慮のうえ、選ぶと良いと思う。

さらに、テントなんていらない、という人は携帯ポールを使って自立するタープを使えばさらなる軽量化を図れる。

 

MSR・フリーライト1

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フライもセットになっている1人用テントだが、カヤ部分だけ、フライだけでも使用できる優れ物

5万5000円(税抜)

問 モチヅキ


 

シックスムーンデザイン・セレニティネットテント

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ポールを使って自立するネットテント。晴天時はこのままでも寝られるが、下記のゲイトウッドケープと組み合わせて使うことも可能

2万3000円(税抜)

問 アウトドア・ギヤ・マニアックス

TEL 047・339・8508


 

 

シックスムーンデザイン・ゲイトウッドケープ

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雨天時はポンチョにもなる軽量ケープ。

このケープは雨天時には頭からすっぽりかぶれば、ご覧のとおり簡易的な雨具代わりにもなる。

組み立て方は簡単。5本のペグで隅を固定し、中央をポールで立てるだけ床に当たる部分はないので、銀マットか、保温シートを一枚敷こう。

夜の気温にもよるが、シュラフカバーとエアマットの組み合わせで済ませば寝具がコンパクトになる。

2万7000円(税抜)

カーボン製テントポール

116㎝/124㎝

各6000円(税抜)

問 アウトドア・ギヤ・マニアックス

TEL 047・339・8508

 

 

北海道の林道

北海道は道北には憧れの宗谷岬がある。

でも、どうせなら今まで行かなかったようなルートで日本最北端を目指すことはできないだろうか。

地図を広げると、旭川の北、名な寄よろ、美び深ふか周辺から北へつながりそうな林道があることがわかった。

特に美深歌登大規模林道はなんと30㎞以上もある。

結論から言えば、ピヤシリ越林道以外は、通り抜け可能で総じて走って気持ちのいい林道だった。

海沿いの超フラットな村道エサヌカ線と風ふう烈れっぷ布林道以外は、それなりのアップダウンもあった。

ケモマナイ林道は進むたびに表情が様々に変化していくので走っていて飽きないだろう。天気が良ければ、後半ポロヌプリ山も側面に見ることができる。

 

唯一残念だったのが、函岳からの展望を見ることができなかったこと。標高1155mの函岳山頂までは自転車で上ることができる。

晴れていればオホーツク海から遠く日本海に浮かぶ利尻富士まで見渡せる360度の大パノラマが待っているはずだったが……。

山頂付近は霧のため視界ゼロ。これにはちょっと心が折れた。

 

①ピヤシリ越林道 距離13.8㎞(全長26.1㎞)

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ピヤシリ山までのピストン林道

名寄中心地からピヤシリ山方面へと向かうとスキー場の先から林道区間が始まる。

のっけから熊出没の看板が出ている。鬱蒼とした林間の急勾配の上りが続く。後半は視界が開け、眼下に名寄の町が見える。

しかし残念ながら、先のゲートは閉まっており、雄武町へは通り抜けできない。

 

②美深歌登大規模林道 距離33.8㎞(函岳までは分岐から往復20㎞)

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函岳へ至る北海道屈指のロングダート

今回は美深側からアプローチしたが、観光ルートということもあり林道のわりにはクルマの通行があった。

途中、函岳への枝道との分岐になる加須美峠までは、ひたすらダラダラ上りが続く。中間地点の峠付近は展望も広がる。

歌登側も総じて走りやすいジャリダートだ。例年10月末まで通行可能。

 

③風烈布林道 距離16.3㎞

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フーレップ川沿いにオホーツク海へ美深歌登大規模林道の出口からトンネルを抜けた先に、林道入り口がある。

太陽が出ていれば気持ちのいい下り基調のダートだが、あいにくの天気。途中、不意に野生の子鹿に出くわした。後半は牧場脇を走る。

海まで出ると、多くの釣り人がサケ目当てに釣り糸を垂らしていた。怖いから熊鈴は必須函岳へ至る北海道屈指のロングダート。


 

 

自転車ツーリングアイテム

飛行機輪行に重宝する火器類

 

北海道に行くにあたって悩ましかったのは、ガスカートリッジは航空機に持ち込み不可のため、

現地のアウトドア用品店などで調達しないとならないこと。

そこでコンビニなどでも簡単に手に入るカセットボンベを使ったバーナーを持って行った。

これであれば比較的容易にボンベが手に入り、国内であれば僻地へ行った場合も困ることはないだろう。

また、天然の燃料、薪を使った携帯用ストーブもいかにもキャンプといった風情が出てオススメ。

 

イワタニ・カセットガスジュニアコンパクトバーナー

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家庭向けガスコンロ用のカセットボンベを使えるアウトドア用のバーナー。

風防兼用ゴトク構造なので、風にも強く加熱能力も高い。重量は約274g

3518円(税抜)

問 岩谷産業

0120•156269

 

ユニフレーム・ネイチャーストーブ

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キャンプ場などで周囲に落ちている枯葉や枝を使って火を起こすことができる。直火禁止のキャンプ場でも使えるので便利だ。

4445円(税抜)

問 新越ワークス

 


 

 

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