水性サビ転換塗料で、旧車を長持ちさせる
水性サビ転換塗料で、旧車を長持ちさせる
旧車の天敵はサビ。
少しでもサビを食い止めたい。
そんなとき、取り扱いがカンタンな水性サビ転換塗料がオススメだ。
旧車オーナーにとって心配なのは愛車をむしばむサビである。どうしたらサビを防げるのか。このところ旧車オーナーやレストア趣味人の間で話題になっている防錆剤がBAN -ZI(バンジと読む)の「サビキラーPRO」だ。
これは水性のサビ転換塗料で、サビの上から直接塗れるうえ水性なので扱いやすく、希釈、ハケ洗いも水でOK。乾燥後は水性・油性の塗料で上塗りすることも可能なのだ。
水性のサビ転換塗料は既存の製品がいくつかあるが、耐候性が弱くしばらくすると塗膜が薄くなるものが多かった。また、上塗りした場合に塗料の乗りが悪いものもある。水性のサビ転換塗料は手軽ではあるもものの、あくまでも応急措置という印象だった。だがサビキラーPROは違う。水性だから手軽なのは既存品と同じ。
ところが塗膜が油性系のように強力なのである。
今回はサビキラーPROを使って、セリカの防錆処理を行った。この初期型セリカは屋外にてカバーがけで保存されているがサビが進行。そこでサビキラーPROで防錆処理をすることにした。
サビキラーPROはサビを完全に取り切らなくても、そのまま塗ることができる。残ったサビも黒サビに変えてそれ以上の増殖を防ぐ。水性ということで溶剤臭もなく、住宅地でも気兼ねなく作業が行えるし、作業後のハケ洗いも簡単だ。
水性のもうひとつの利点は、水道水で多少の粘度調整ができること。今回、入り組んだ鉄板の折り目や、細かなサビ穴にしっかりとサビキラーPROを流し込む必要があったが、ちょっと水を混ぜることで流動性がよくなり、サビた患部の
細部まで流し込むことができた。そのあと、通常のサビキラーPROを塗り込めば万全である。
ここまでサビがひどくないクルマであっても、ちょっとしたサビがあればサビキラーPROでタッチアップしておけば安心だ。
サビ具合を見る
各部にサビが浮く初代セリカ。これはルーフ。穴が開くほどではないがサビが点在している。ボディ側面も同様。
エンジンフードの裏側。
水が溜まりやすい先端部や裏骨とパネルの隙間がひどくサビている。サビの大小はあるが、これはほぼすべての旧車に共通する症状だ。
軽くサビを落とす
サビ転換塗料を塗る前に、軽く浮き上がったサビをワイヤーブラシなどで削り落としておく。サビキラーPROは直接サビに塗ることができる「サビ転換塗料」なので、サビを完全に落とす必要はない。
ある程度、サビを落としたらサビキラーPROをハケ塗りする。今回、チョイスしたのは「サビキラーPROガンブラック」。塗装面積が広いので1㎏缶を用意した。濃いグレーのメタリック調である。
ハケ塗り開始
まずはサビがひどかった先端部分に塗り込んでいった。裏骨とパネルの隙間、受け金具などにも塗った。
ボディ側もタッチアップしていく。ルーフ、前後パネル、ウインドーモールまわり。ウインドーモールにはあらかじめマスキングテープを貼っておくといい(付着すると剥がれにくいので)。
手軽な200グラムタイプもある。右から「サビキラーPROガンブラック」(水性サビ転換塗料)、「サビキラーカラー艶消し」(水性防錆塗料・サビキラーPROの上塗りにも使える)、「サビキラーPRO」のシルバー。
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