当時モノにこだわる青い流星「’71年式チェリーX1-L」
JCCAクラシックカーレースの「ジャパンラン」で見かけた1台のチェリー。
ハデなカラーリングと大きなオバフェンが目を引くが、筑波開催ならば自走で参加するというナンバー付きだ。
いかにもヤンチャそうなクルマだが、オーナーは物静かな青年だった。
日産旧車のなかでもマイナーなチェリーを愛する小川さん。
’72年4月のレース・ド・ニッポンを皮切りにチェリーは日産ファクトリーの一員としてレースで活躍した(「ニッサンスポーツグラフ」より)。
スポーツオプションを惜しみなく
フロントは特注の車高調、リヤはショートタイプコイルスプリングで低められたチェリーX1-L 。
ワークスレーサーと同じデザインのオーバーフェンダーは
日産純正のスポーツオプション品(リヤスポイラーはスポーツオプションの当時物レプリカ)。
ステッカー類も当時のレーサーの雰囲気を取り入れてさりげなく貼っている。
丸テールを回転させて「逆ハの字」にする改造が昔、流行ったものだ。
初めはレザートップ仕様だった
前オーナーはこのチェリーをベースにサーキット走行を楽しんだ。
ペパーミントブルーに全塗装、車高を落として足まわりを固めている。
部品難にめげずFFの名車を作り込むプライベーター
小川さんのもとにやってきてから、より本格的な走行会仕様となる。
ナンバー付きだが前後バンパーはない。このあとオーバーフェンダーが張り込まれていく。
スポーツオプションのフロントスポイラー。
アルミ板金の1枚もので板厚があるため意外に重い 。
初めタッピングスクリューで固定していたが
風圧で外れて貴重なフロントウインカーを壊し、
以後はハンドナッターをボディ側に埋め込んでしっかりボルト固定。
室内には当時物のバケットシートが1脚のみ装着されている。
補助メーターは絶版のラムコとオーモリ。ステアリング、シフトノブも古いタイプ。
やはり当時物だなあ・・・
伝説のジャガーミラー。
‘70年代の暴走族が付けていた安い国産品というイメージがあるのだが、
今やこれひとつで数万円することもあるという。
さまざまな旧車を乗り継いてきた小川さんがサーキット走行に目覚めたのは
このチェリーと付き合い出してから。
富士スピードウェイで行わ れた富士ジャンボリー・ジャパンランでのひとコマ。
ハコスカ、サニーと熱いバトルを楽しむ。
18際でS30Zを買った小川さんのヒストリーがチェリー乗りに行き着くヒストリーが掲載! 雑誌「カーボーイクラシクス01」により詳しい記事で掲載されている!要チェック!
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