小さいから自由になれるver.1 HONDA Z GSS(1974年式)

小さいから自由になれるver.1 HONDA Z GSS(1974年式)


私が小さいクルマに惹かれる理由─
スピードは出ないしシフトも忙しいだけど小さいから自由になれる
!

 

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束縛された心を解放したい。若いということ、自由ということを、いま意識し表現すべきです。これぞすばらしき世界、ワンダーワールド─。当時のカタログにあるコピーだが、そこで描かれた世界観は、40年が経過した今も決して色あせていない。

束縛された心を解放したい。若いということ、自由ということを、いま意識し表現すべきです。

これぞすばらしき世界、ワンダーワールド─。当時のカタログにあるコピーだが、そこで描かれた世界観は、40年が経過した今も決して色あせていない。

 

HONDA Z GSS(1974)

運転が楽しい

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「しょせん中型バイクのエンジンを積んでいるようなものですから、運転はせわしないですよ。でもそれが楽しい。

まあ実際には速くはないのだけど、音が響くっていうのもあって、走った気にもなれますしね。それに都内を運転することを考えたら4mを超えるようなクルマは要らないと思ってます」

木村靖人さんはこのZと13年余り付き合っている。ひとり暮らしをしていた時は駐車場代が高くてクルマを持っていなかったが、その後、引っ越しをしたことで近隣駐車場の相場が下がり購入に踏み切った。「現行車も考えたのですが魅力的なのがなくて、以前から興味があった昭和のクルマを検討することにしたんです」。

二輪も好きで基本的にホンダのファン。ボーイズレーサーと呼ばれる小さいクルマが好きだったことから、Zを探していたころで出会った。購入価格は60万円。以来、月極駐車場にカバーを掛けて保管しているが、前々オーナーが行った全塗装は20年が経過してもさほど傷むことなくツヤをキープし続けている。屋外カバー保管でも意外と大丈夫なものだと、購入を検討している人にもお伝えしておきたいほどだ。

「エンジンの調子もいいですよ。FCRを付けていますが、アイドリングも800回転くらいで安定しています。13年間で大きなトラブルはありませんでしたから、結果的に安かったですね」

実は木村さんはミニも所有している。Zと並行して持っていたB110サニーから乗り換える形で3年ほど前に購入したのは、やはり小さいクルマが好きだから。

「旧車に乗っていると、周囲から『もっとキレイにすべきだとか、ここが純正と違う』と指摘されることもありますが、小さいクルマはそんなことより動かして楽しむのが第一と考えている人が多く、呪縛がなく自由に感じます。そういう意味でも敷居が低いから、若い人でも始めやすいと思います」

小さくて遅いけど、そのぶん自由だ。木村さんのこの言葉は、小さいクルマの魅力を端的に表現しているように思える。

「ボディが赤くて目立つからか、子供からも〝小さくてかわいい〟ってよく指を指されます。そんな子供たちから、将来のサブロク乗りが育ってほしいですね」

 

 

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基本的にはライフに準じる水冷4スト2気筒を搭載。キャブはFCRφ33に交換。自身でジェットセッティングを行い、現在は800回転と低い回転でアイドリングが安定。ほかにセミトラ化、高効率な電動ファンへの換装などを実施。


A-02_DSC02735速ミッションが欲しくてグレードはGSSを選択。メーターは自作の白い文字盤に交換。タコメーターの指針位置も変更しスポーティさを演出。


 

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シートはステーを自作しコブラに交換。後席は表皮を張り替えたノーマル品。


 

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水中メガネ部分はこのように開く。


 

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ヘッドライトはイカリング+LEDバルブ化。グリルは金網を使って自作した。


 

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メッシュだと似合わないと、ホイールはワーク・エクイップの当時モノ(前4.5/後5.0J)。大いに気に入っている。


 

 

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