クルマで巡る熊野・伊勢志摩~世界遺産編~
紀伊山地の霊場と参詣道
「道」が世界遺産に登録された実績は、過去にスペインとフランスにまたがる巡礼路と、こちらの紀伊山地の霊場と参詣道の2つだけだ。
1000年以上の歴史を持つ地を巡ってみよう。
那智勝浦神宮道路を那智勝浦ICで降りて、海辺から離れて山の方へ向かう。
夫婦杉(高千穂神社)
大門坂の入り口に並ぶ、2本の大杉。
高さ55m、幹まわり8,5m、樹齢約800年。
この手前にある「大門坂茶屋」にて平安衣装の貸し出しを行っている。
熊野古道 大門坂
大門坂は熊野三山の1つ「熊野那智大社」への参詣道。
石畳の坂道が山の奥へと伸び、その両側には杉木立が並ぶ。
古来より続く熊野詣の面影を残している貴重な場所だ。
ときおり、平安衣装をまとって歩く人の姿も。
熊野古道の特長ともいえる石畳は、日本有数の降雨量を誇る紀伊半島の雨によって参詣道が崩れないようにするためのもの。
青岸渡寺
大門坂の終点、熊野那智大社のそばに青岸渡寺がある。
天台宗の寺院「青岸渡寺」の本堂がこちら。
現在の本堂は、1590年に豊臣秀吉の弟、秀長が再建したものとされている。
桃山時代の建築様式を伝える貴重な木造建造物。
那智滝
一段の滝としては日本一の落差である133mを垂直に落下する名瀑。
自然信仰の対象として古くから知られる。
手前にあるのが「青岸渡寺」の三重塔。
熊野古道 伊勢路の沿道にある 鬼ヶ城
海水の浸食と地殻変動による地盤の隆起により生まれた、長さ約1,2kmに及ぶ特異な景観の岸壁。
海水によってできた大小無数の洞窟があるが、
なかでもこの「千畳敷」と呼ばれる洞窟は高さ15mもある巨大なものだ。
鬼退治伝説!?
平安時代桓武天皇の頃、将軍坂上田村麻呂はこの地に隠れ、海をを荒らしまわって鬼と恐れられた海賊・多娥丸の征伐を命じられた。
近くの烏帽子山に大馬権現の化身の天女が現れ、鬼の隠れ家(現在の鬼ヶ城)を教えたが岩が厳しくそびえ、磯は波が激しくとても立ち寄れなかったという。
そこで、沖の魔見ケ島に童子が現れ、舞い唄い、軍勢も加わって大騒ぎをすると鬼神が油断 をして岩戸を開く一瞬に、将軍が神通の矢を放ち、見事一矢でしとめたという。
左が大門坂駐車場、右が鬼ヶ城センター駐車場。
どちらも無料で利用でき、トイレも完備。
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