缶スプレー全塗装に向けてNコロのサビを落とす

缶スプレー全塗装に向けてNコロのサビを落とす

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すっかりサビ付いてしまったNコロのドアサッシ。当初、パー吹きで済まそうとしたのだが塗装面のブツブツが気になり出した。思い切ってほじってみるとサビがあちこちから……。

ガレージに籠もるといろいろ気になる。クルマのヤレ具合やサビが目に付く。時間もできたし重い腰を上げるか。

 

Nコロをキレイにしたい

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1969年式ホンダN360(Nコロ)が私の元にやって来て1年ちょっとが過ぎた。

その間、乗りまわした距離は100㎞にも満たない(ネオライフのある東京都武蔵村山市から引き取ったときが最長距離のドライブである)。今年はイベント取材にも使おうと思ったものの、このコロナ禍でその機会も消えてしまった。それでも巣ごもりならぬ〝車庫ごもり〟の日は増えて、クルマに接する時間は過去最長になりつつある。

ただ、これもまた罪作りなのである。クルマをながめる時間が増えると、そのアラもいろいろ見えて来てしまう。旧車にありがちなブツブツサビや塗装のヤレである。

数年前にホームセンターで見つけ、以来、他社製品と比べつつ使ってきたBAN-ZI(バンジ)社のサビ転換剤をテストすることができ、Nコロのバンパー裏側や右側ドアサッシのサビ取りと防錆処理を行えたのだ。点サビが出始めていたバンパー裏側には、サビ転換塗料「サビキラーPRO」を塗布。ドアサッシは点サビをテーパーで落としたのち、エポキシ系サビ止め塗料「サビキラーシルバー」をスプレー。

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サビ転換剤「サビキラーPRO」をサビに直接塗り、防錆する。水性なので希釈・洗浄も水でOK。塗装前にペーパーで平滑にする予定。

 

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リヤリーフスプリングの目玉部分のサビも気になった。これもサンドペーパーで軽くサビを落としてから、
「サビキラーPROガンブラック」を塗った。

 

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シャックルにはサビキラーカラーのブラックを塗布。いい雰囲気になった。早く全塗装したい。
サビで塗膜が剥がれ落ちた部分にはパテを薄く盛って研磨。次回の全塗装に備える。

コロナ禍で車庫ごもりが長くなってくると、さらにNコロをキレイにしたいという欲が出てきた。部分的にキレイにしてしまうと、さらに全体もキレイにしたくなるものである。

Nコロの場合、ボディの塗装がけっこうヤレている。とくにボディ上面はツヤがなく白っちゃけた感じだ。いっそのこと全塗装してしまおうか……それも缶スプレーで。コロナ以前の生活ではそこまでやろうという気にはならなかっただろう。

 

缶スプレー塗装に備える「なぜ缶スプレー塗装なのか?」と問う方もいるだろう。
塗装ブースを借りてちゃんと調色した2液ウレタンで塗り上げるべきではないか?コロナ以前の私ならそうしただろう。自慢じゃないが岩田のスプレーガンだって持っている。しかしアフターコロナで私の妙なこだわりが消えた。
「たかが旧車遊び、楽しければいいじゃん」、というマインドが流れ込んで来たのだ。

そこでNコロを改めてながめてみる。右側のドアサッシはキレイになっているが左側はサビだらけのままだ。ボディ上面の塗装はツヤがなく、ブツブツと膨れている所もある。リヤアンダーパネルはすでにサビが塗装を食い破って一部の塗膜が剥がれ落ち、段差が生じてしまっている。

さてコイツをどうするか。ここで難しく考えてはいけない。大事なことは、行動すること。自分でカンタンにできることから始めること。要はNコロのサビを落とし、防錆し、キレイに塗装すればいいのである。

まずボディの塗装面のブツブツ(ブリスター)をマイナスドライバーやスクレイパーで削り、小サビを露出させた。サビをサンドペーパーである程度削ったら防錆塗料を塗り、乾燥後にまたサンディングして下地を作る。サビで塗膜が大きく欠落した部分にはサビ転換剤を塗ったのちパテで肉盛りである。
左側ドアサッシは前回の右側ドアサッシと違う方法で下地を作った。以前は、サビをサンドペーパーで落としたのだが、サビの粉がサッシの内側に残って作業性が良くなかった。

そこで今回は「サビハイダー・クイック」を使用。スプレータイプだがジェル状で垂直面にも残留。5分ほどで表面のサビを除去できた。このサビ取り剤は水洗いしたあとも防錆コーティング効果が残るという(その上からさらに防錆塗料を塗ったほうがいい)。
こうして1台の旧車を手直ししていこうとすると、世の中には便利なケミカルや道具があるものだと気づく。

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右側ドアサッシのサビ取り

右側のみ仕上げたドアサッシ。左側のひどいサビはどうするか。

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右側サッシのサビはサンドペーパーで削ったが、今回は無精をしたい。
使ってみるのはスプレー式のサビ取り剤、BAN-ZIの「サビハイダー・クイック」(中性)。
吹き付けるだけでサビが落ちるという(漬け置きタイプもあり)。ちょっと吹いてみると、ジェル状で粘度があり垂直面でも垂れにくそうだ。
数分ののちサビが溶け出すように浮き出した。指でこするだけで取れていく。水洗いすると軽い点サビ程度までサビが落ちた。あとはペーパーでカンタンに下地が作れる。
サッシの周囲を養生してサビハイダー・クイックをサビに吹いていく。ジェル状なので飛び散らずピンポイントで塗布できる。

 

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乾燥後、仕上げ塗装する。右側サッシで使ったのと同じ「サビキラー・シルバー」を使用。
サビ止め剤だがエポキシ系なので光沢がある。

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サビキラー・シルバーで仕上げたドアサッシ。かなり見映えがする。
これで全塗装のしがいがあるというものだ。


 

小物にも使える

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バッテリーホルダーのサビが気になっていた。
サンダーやペーパーで落とすのはめんどう臭いし、ブラストは使えない。


 

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そこでさきのサビハイダー・クイックをスプレーする。
すぐにサビと反応しサビが溶けるように流れていく。よく水洗いして乾燥させる。


 

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乾燥後、サビキラーP R Oブラックをハケ塗りした。
ハケ目も目立たずいい感じになった。これでサビの心配もない。


 

BAN-ZI(バンジ)
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