スバル360再生に、木曽の漆器屋さんが挑む!
木曽漆器を扱う老舗がスバル360を再生。
しかも、クルマ全体を漆仕上げにするという。
漆を塗り、削り上げていく行程をご紹介したい。
木曽漆器の伝統技法
木曽漆器の伝統技法はこんなにある。
このなかからスバルの部位に応じて技法を選び出す。
漆工の町、長野県塩尻市の、木曽平沢。
漆の町はスバル360の完成を今や遅しと待っている。
さまざまな漆器具が並ぶお店「庄太郎」
高級なお椀のような色艶
シルバーだったボディはすっかりベンガラ色となり、フロントフードは高級なお椀のような色艶を放っている。
下地のベンガラ漆が塗られたスバル360。
削っては塗りを繰り返し、ツヤを出していく。
最終的にはフロントフードのようなツヤを出していく。
クルマに漆を塗るのは初の試みで、
クルマ用サフとの相性が当初、懸念材料であった。
実際はしっかりと付いた。
さらに、驚くべきは、サビの上から塗った部分でも
ちょっとやそっとでは剥がれないのだ。
下地となるベンガラ漆には、鉄分が含まれているので塗膜も硬い。
フロントバンパーがまるで、万華鏡のよう
黒漆で仕上げられたスバル360のフロントバンパー。
よくみるとそこには蒔絵のような紋様が見える。
梨地という技法。
ダッシュボードの下側は、
鮮やかな堆朱(ついしゅ)にする。
色の異なる漆を塗り重ねた素材を削り込んで、
色の層を作る技術だ。
乾燥に時間がかかる漆工の大敵はホコリなので、簡易ブースで防ぐ。
下塗り3回、中塗り2回、上塗り2回。
乾いたら研ぎ、また塗るの繰り返しを重ねる。
非常に手間を要する作業なのだ。
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