小さいから自由になれるver.2 HONDA VAMOS HONDA 2

小さいから自由になれるver.2 HONDA VAMOS HONDA 2

 

軽自動車をもっと楽しむ!そこにあるだけで楽しいありえない開放感!

01_DSC_4214m

しょせん趣味なんだから、普段乗るクルマとはまったく違うベクトルで探すのも楽しい視点だ。現代車には絶対存在しないカタチ─例えば、このバモスなんてどうだろう?

小さいクルマなのに室内だってとてつもなく広いですよ、だってドアが付いてないんだから。もう冗談みたいな1台なのだ。

 

スリッパみたい!?

公道を走れるクルマとして、もう未来永劫出てこないことだろう。

それがバモスホンダだ。それだけで無限大の価値を持っているように思うが、まださほど高くない価格で手に入る。

 

03a_DSC_4294m

「休みの日はほとんど家にいないんです。なんか予定がないと具合悪くなっちゃうんで……道の駅巡りをしようか釣りに行こうか、それともダム巡りか。常に遊んでます。

あ、仕事でも常にうろちょろしてて、同僚から『落ち着きなよ』って言われてますから(笑)」

そんな大久保和代さんがバモスにはまったのも当然だろう。

これまでもシティカブリオレを2台、ユーノス・ロードスター、カプチーノを乗り継ぎオープンカーが大好き。

しかし、バモスは大久保さんの経験値のさらに上をいっていた。「ドアがないから、もうすごい開放感。体全体で風を感じられてすっごく楽しいまるでスリッパに乗っているみたい!」

旧車仲間も多い大久保さんだが、実はつい2年前までバモスの存在は知らなかった。「たまたま名前を見つけて『?』と思ってネットで検索したら〝これカワイイ!〟って釘付けになってしまいました。


そんな話を友人としてたら『知り合いが持ってるから聞いてあげる』となって、無事手に入ったのがこの〝バモタン〟です。5年くらい乗っていない車両だったからブレーキが固着してタイヤもつぶれていたけど、現在までトラブルはほとんどありません。山越えは少し不安ですけどね」。

納車されると往復約40㎞の通勤にも使用した。職場でも人気で「『乗ると最高に気持ちいいね!』ってみんなに驚かれました。しばらなく乗って行かないと『バモタンどうしたの?』と聞かれます」。

バモスとはスペイン語で「レッツゴー」。ジャンプイン、ジャンプアウトで気軽に乗り降りできる軽快さを生かして、レジャーから仕事まで何にでもアイデア次第で使える〝機動トラック〟として作られた。まさに大久保さんのようなアクティブな人にピッタリの1台だ。

 

スポーティではないけど、ある意味究極のオープンカー

02b_DSC_4038

当時はダイハツ・フェローバギィにも見られるように、折からのレジャーカーブームが起こっていたが、とはいえ四駆ではないから不整地は走れず、バモスの人気は低迷した。

月産2000台の予定が70~73年の販売期間での総生産台数2500台というから、その不遇ぶりがうかがえる。

しかし旧車として見たらどうだろう。雨が降ったら? そう、関係ないのだ。そもそも旧車を雨の日に乗る人は少ないのだから。

そんなバモスを大久保さんは自分仕様に仕立てて楽しんでいる。

「人と同じなのが嫌い。だから服も帽子もアレンジして身に着けてます。でも、バモスは絶対に人とかぶらない。そこもバモタンの魅力。だから可愛くってしょうがない。これで中断している御朱印巡りをするのが夢かな」。

果たして、こんなに人を楽しくさせるクルマがほかにあるだろうか? しかも見ているみんなをも楽しくさせるクルマが。


 

セオリーなんてありません!

B-01_DSC_4007B-03_DSC_4074B-02_DSC_4018B-04_DSC_3989B-05_DSC_4055B-06_DSC_4062

エンブレムが欠品だったのでフェルトで製作、裏にマグネットを付けボディに貼っている。「何色か作って気分に合わせて替えます」。またホイールキャップもなかったので、ハブを赤く塗り「ピエロ風にしました」。

釣りが趣味で仕掛けも自作。「これで釣りに行ってみたいけど自宅から海は遠くて……」。

 

自分流にもっと楽しく!

A-01_CIMG7640A-02_CIMG7658A-03_CIMG7682A-04_CIMG7707A-05_CIMG7881

A-06_CIMG8126A-08_CIMG8699A-07_CIMG8630A-09_CIMG9457A-10_CIMG9524

「H」マークの入ったホイールカバーが欠品だったことから考案した女性らしい装飾。クリスマス、正月、雪だるま、バレンタイン、ひな祭り、鯉のぼりと季節に合わせて製作。本が出るのは夏なので、今回は朝顔を付けて参上。部品がなくても気にしない!

 

04_DSC_4176

「持っていないのは牽引と二種だけ。大型も運転します。最近フォークリフトの免許も取りました」という運転大好きな大久保和代さん。往復300㎞くらいのドライブもバモスでこなすが、「これで死んだら困るから高速道路では絶対に乗るな!と言われてます」。


 

VAMOS HONDA 2(TN360/1973)

C-01_DSC_3992C-02_DSC_4327

トラックTN360をベースにレジャーモデル

として登場。ドアはなくガードパイプを装備する。仕様は2人乗り「2」、4人乗り「4」、荷台まで幌で覆う「フルホロ」の3タイプが用意されたが人気は「4」に集中。随所にホンダらしい独創性が光るが販売は低迷した。

カテゴリ一覧へ戻る