北東北の絶景を旅する 後篇

絶景08 悲恋の伝説が残る、落差90mの2段滝 安の滝

森吉山西麓に位置する阿仁は、古くは鉱山で栄えた町。
ブナやナラなど落葉広葉樹の森に四方を囲まれ、野生動物が数多く生息することからも、
マタギ文化が息づいている。
そんな奥阿仁の原生流域の1つ、中ノ又渓谷の最深部にあるのが落差90mにも及ぶ「安の滝」。
県道308号から安の滝駐車場まではダートを進み、渓谷沿いをトレッキング。
木々の間に美しい女性の髪のような滝が見えたときは、疲れも吹き飛ぶ壮観さ。
運動靴持参で訪れたい。

 

上段の滝の真下は広い平らな岩場になっていて、滝にギリギリまで迫ることができる。
享保のころ、この地の娘・ヤスが悲恋の末に身投げした伝説が由来。
今ではこの滝までたどり着けば、恋愛が成就するとも言われている。

 

鳥海山北側山麓、標高約500mの仁賀保高原風力発電所の風車と鳥海山の風景。
鳥海山の眺望を配慮して建設されている。

 

DATA
所在地◎秋田県北秋田市阿仁中ノ又渓谷
道路◎国道105号・県道308号
紅葉時期◎10月中旬~ 10月下旬

推奨旅ルート
秋田自動車道 五城目八郎潟IC→国道285号・国道105号・県道308号
→(マタギの湯(日 帰り入 浴 ・ 宿泊 ) → マタギ の里熊牧場→(約25分)
→安の滝駐車場→[徒歩約50分] →安の滝
総走行距離:約70km

安の滝

 

絶景09 日本海を見下ろし、迫力の大パノラマを体感 鳥海ブルーライン

標高2236m、出羽富士とも呼ばれる独立峰である鳥海山は、登山者にも人気の高い山。
その理由は、日本海の”際”から盛り上がったその形状。
眼下に広がる日本海と、空、平野、これらが織り成す大パノラマは、
訪れた者の心をつかんで放さない。
クルマでは、秋田県にかほ市から五合目を経由して山形県遊佐町に至る鳥海ブルーラインを流そう。標高が上がるにつれて視界が開けてくる。
五合目「鉾立展望台」にて休憩を。

 

お薦めの展望スポットは、道の駅「象潟ねむの丘」。
日本海に沈む夕日に照らされる風景は幻想的。
鳥海山をバックに当時を想 像するのもおつだ。

 

DATA
所在地◎秋田県にかほ市象潟町
道路◎国道7号・県道53・131号
紅葉時期◎10月上旬~ 10月中旬 開設期間◎4月下旬~ 10月下旬

推奨旅ルート
日本海東北自動車道・酒田みなと IC→県道59号・国道7号(約55分)
→蚶満寺・奥の細道 「九十九島」 遊歩道→(約3分)→道の駅「象潟」
→県道58号・県道289号(約 30分)→仁賀保高原
総走行距離:約55km

鳥海ブルーライン

 

絶景10 一夜にして陸地となったいにしえの景勝地 九十九島

その昔、宮城県の松島と並んで美しい景観をもち、奥の細道にも登場する九十九島。
その成立はおよそ2500年前。
鳥海山の噴火によって山体が海への落ち、島々が浮かぶ潟湖になったと言われている。
しかし 1804年の象潟大地震で海底が隆起し、一夜で陸地となったのだ。
現在は田んぼの中に”島”が点在する不思議な風景に…。
田植えの水張りや秋の稲穂が実る時期には、かつての姿が蘇る。
この地は、1934(昭和9)年に天然記念物に指定されている。

 

DATA
所在地◎秋田県 にかほ市
道路◎国道345号

九十九島

 

 

絶景11 高台からの全景が楽しめる穴場的スポット 田沢湖

秋田駒ヶ岳登山のマイカー規制の拠点「アルパこまくさ」。
240台駐車可能な広い駐車場をもち、そこから田沢湖が一望できるのだ。
しかもここのメイン施設は「自然ふれあい温泉館」。
源泉掛け流しの露天風呂からも田沢湖が 一望でき、旅の疲れを癒すにはもってこい。

 

季節の山菜や地元食材を使ったメニューが味わえる食事処や散策路、
ミニパークもあり、田沢湖、駒ヶ岳観 光の際に便利。

 

田沢湖畔にあるレストランORAEのテラス席もお薦め。
地元食材を洋風にアレンジしている。ペット同伴可。

田沢湖畔にあるレストランORAE

DATA
所在地◎秋田県仙北市
道路◎県道60号/県道127号
紅葉時期◎10月中旬~ 10月下旬

推奨旅ルート
東北自動車道・盛岡IC(約 80分)→田沢湖遊覧船→県 道60号( 約1分 )
→レストラン ORAE→たつこ像・かっぱ 淵の松・田沢湖一周(30分)
→ 県 道60号・38号( 約15分 ) →アルパこまくさ
総走行距離:約75km

田沢湖

 

絶景12 カヌー体験で 紅葉を2倍楽しもう 奥入瀬渓流・十和田湖

十和田湖は、海抜400mという山上にあり、幾 度かの火山噴火によってできた二重式カルデラ湖。 水深や地形は場所によって異なり、東湖、中湖、 西湖の3エリアを形成。奥入瀬渓流は、その湖畔 の子ノ口(ねのくち)から焼山まで約14km続く日 本有数の景勝地。渓流沿いをドライブ、といきた いところだが、紅葉シーズンの10月最終週の土日 はマイカー規制が行われるので注意。9:00 ~ 16:00の間、大型車などを除いて通行止めとなる。

 

奥入瀬・十和田湖にてカヌー体験も実施されている。

十和田湖カヌーツアー

 

湖畔の十和田市営宇樽部キャンプ場(開設期間7~10月)

十和田市営宇樽部キャンプ場

 

DATA
所在地◎青森県十和田市
道路◎国道102号・103号
紅葉時期◎10月下旬~ 11月上旬

推奨旅ルート
十和田湖・遊覧船 東北自動車道・小坂IC・樹 海ライン(約50分)→乙女 の像・十和田湖遊覧船
→(約 10分)→宇樽部キャンプ場・ ノースビレッジカヌー体験 →(約10分)→奥入瀬渓流
総走行距離:約45km

奥入瀬渓流・十和田湖

 

絶景13 北海道まで見通せる眺望自慢の有料道路 津軽岩木スカイライン

津軽平野の至るところから見られる独立峰・津軽富士(岩木山)。
8合目まで有料道路として整備されており、登山以外に、
その眺望ドライブが目当てのドライバーも多い。
道の両脇は途中までブナ林が生い茂るが、山頂に近づくと視界が開けて、遠くは北海道の松前、
津軽半島の権現崎なども見渡せるほど。
そこからクルマを降りて9合目まではリフトで楽しもう。

 

リンゴ畑が続くアップルロード。
雲がかかるか、山頂まで見えるかは旅の運次第!?

 

69ものカーブが続く、つづら折れの津軽岩木スカイライン。

 

岩木山に落ちる夕日。
通常は8:00〜17:00のスカイラインも、毎年夏場は夕日観賞のため夜間走行も可能に。

 

DATA
所在地◎青森県弘前市・西津軽郡鰺ヶ沢町
道路◎県道3号・津軽岩木スカイライン
開設期間◎4月27日〜11月10日

推奨旅ルート
東北自動車道・大鰐弘前 IC・→県道7号(約20分) → アップルロード → 県 道 28号(約30分)
→弘前城・ 弘前市街→県道31号(約 35分)→津軽岩木スカイライン→(約20分)
→岩木山8合目駐車場
総走行距離:約48km

津軽岩木スカイライン

 

 

北東北の絶景を旅する 前篇 も見る

 

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